卒業記念講演会

投稿日:

たま鑑
昨日の午後、高校生を対象とした卒業記念講演会が開かれました。
この企画は、毎年11月におこなわれ、講演者として誰をお招きするかは
高校3年の生徒の意見を中心に決められます。
一昨年は弁護士の伊藤真先生。社会人=有権者になるための心構えを伺いました。
昨年は宇宙探査船はやぶさの帰還が話題になった年でしたので、
はやぶさの開発に携わったエンジニアの小笠原雅弘さん。
そして今年は、平成20年度まで16年にわたって三輪田の校長をなさっていた、西 惇先生にお話しいただきました。

高3生は中学2年の時まで西先生にご指導いただいた人たち。
卒業にあたり、ぜひ西先生にお話をしていただきたいという強い要望があり、この企画が実現しました。

今回のお話のテーマは『高校時代、そしてその後の生き方について』。
西先生の最後の「倫理」と「政経」の授業として、お話をしていただきました。



まず、高校時代とは思春期の後半であり、まさにその時期にその人の人格の輪郭が完成するということを、お話しくださいました。
高校時代に学んだ教養が基礎となって進路が固まり、専門が定まっていくことが、その後の生き方に繋がるのです。
さらに、大人になるということを<仕事><恋愛・人との交流><社会・政治>の3つの視点から考え、
「一人の人間が公的世界での活動の場を持つことと幸福な私生活を持つことは、共に不可欠である」というボーボワールの言葉や、
「若い人に、最低限、最初のベースとなる専門性を軟らかい鎧として身につけてほしい。」という本田由紀の言葉などを紹介してくださいました。

また、まもなく有権者となる高3生が、社会や政治に常に関心を持って参加する必要をお話しされ、そのためには、まず自覚を持つこと、とおっしゃいました。
高齢者に比べて若者に対する施策が蔑ろにされがちなのは、若者の政治への無関心や投票率の低さと無関係ではない。
だから、まず関心を持って社会や政治を考察すること。
そのための理解の方法として、その政策や主張が権威主義に基づくものか人道主義に基づくものかという観点から考察する、ということをお教えくださいました。

最後に、64回卒業生となる高3生へのエールとして、2つの言葉をプレゼントしてくださいました。

「いつも自分を語れる女性に!」
「雨の日には 雨の日の 悲しみの日には 悲しみの日の
 かけがえのない 大切な人生がある。」

私は生徒の頃、西先生の倫理政経の授業を受けていましたので、
その時のことを懐かしく思い出しました。
また、校長先生としてお話してくださった時のこともよく覚えていますので、
ちょっと涙がでそうになりました。
高3生の心にも響くお話だったことでしょう。

私の話が西先生の域に近づく日はくるのだろうか…
たゆまぬ精進が必要そうです。

        ″師匠と弟子″