春まだ浅く…

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たま鑑
寒い日が続いています。
東北では大変な降雪とか。
暦の上では立春を過ぎても、いつまでも続く寒さ。
しかし春は必ず来ます。
土手の桜も、ちゃんと開花の準備をすすめていますから。

先週の土曜日、創立125周年記念・卒業生による講演会の第3回として、
「三輪田眞佐子の女子教育論~『女子教育要言』を読む~」を開催しました。
この企画の締めくくりとして、私がお話させていただこうと思い立ったのでした。
ブログに報告をアップしようと思いつつ、あっという間に一週間、
なんだか気が抜けた炭酸飲料のようになってしまい、申し訳ありません。

『女子教育要言』は三輪田真佐子先生の著書で、明治30(1897)年に出版されました。
当時の中流階級以上の女性に広く読まれていた『女鑑』という雑誌に連載されていた論文をまとめたものの後編にあたります。
この5年後に三輪田女学校、その翌年に組織変更して三輪田高等女学校ができるので、この『女子教育要言』は真佐子先生の理想の学校像、つまり三輪田教育の設計図が書かれているといってもよいでしょう。


以前から少しずつ読み進めていましたが、何しろ明治時代の本。
文語文で、しかも旧かな・旧活字。さらに自筆の仮名書きの序文付き。
日本史が専門で資料講読には慣れているとはいえ、結構大変でした。
ここはひとつ気合いをいれて、ということで、講演の時には母の形見の大島紬に着替えて、2時間近くお話しさせていただきました。

『女子教育要言』の内容は、確かに現在の三輪田に受け継がれています。
たとえば、自叙の一部に
「女子は徳と才とを兼ね備えなば、こよのうめでたからむ」
(女子は、徳才兼備であることが非常によろしい)
「いずれを先にといはば、徳こそ才よりまさらめ」
(徳と才のどちらを優先すべきかといえば、徳であろう)
と述べられていますが、これが三輪田の教育目標「徳才兼備の女性を育てる」の出典になっています。
100年以上の歳月を経ても生き続ける創立者の教えに、今更ながら感動を覚えました。

このことをさらに深く感じたのが、20日の校内音楽会です。
『女子教育要言』では、女子教育に必要な内容として「徳育」「知育」「体育」「美育」の4点をあげていますが、
このうちの「美育」は本校独特のもの。
自然の美しさを知り、その美しさと同化できる女性を育てることが美育です。
中でも音楽は調和を学ぶために重要と述べられています。

校内音楽会の中学の部はクラス対抗のコンクール形式になっていて、
クラスごとに朝練をしたり居残り練習をしたりして頑張ってきました。
このプロセスで生まれるクラス内の調和・協力の姿勢こそかコンクールの真の目的で、順位をつけることが目的ではありません。
その意味で、どのクラスも甲乙つけがたい演奏だったと思います。
また、例年のことながら、オーディション合格者やクラブ、音楽選択
の演奏のすばらしかったこと!
三輪田の「美育」、なかなかの水準だと自負しています。
トピックスに記事と写真が出ていますので、どうぞご覧ください。


                           講演会の様子