「いじめ問題を考える」シンポジウム

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たま鑑
今日は三輪田祭準備の日。
生憎の天気の中、生徒たちは準備に余念がなく、
係やクラブごとにまとまって動いている様子はたのもしく、
人間関係が上手にまわっているのだな、と安心させられます。

9月28日に「いじめ防止対策推進法」が施行されましたが、
このことはあまり大きくマスコミには取り上げられていません。
2年前の大津の中学生いじめ自殺の時は、あんなにマスコミに取り上げられていたのに、です。
しかし三輪田には施行に先立つ9月20日に朝日新聞から取材の申し込みがありました。
9月20日には中学2年と3年対象、27日には高校生対象のインターネット・リテラシー講座を開いたことが注目されたようです。
10月2日の朝刊には、この講座の様子が写真で紹介されました。

この講座はいじめ防止のためだけに開いたものではなく、
デジタルネイティヴ世代の生徒たちに、インターネットを賢く、正しく使いこなす方法を学んでもらいたいという願いから企画されました。
SNSの不適切な使い方は、自分自身も回りの人たちも危険にさらすのだということを、きちんと理解して欲しいのです。
もちろん、講演会の中にはSNSを使ったいじめの話も出てきましたから、まさにタイムリーな企画であったことは確かです。

3日には、高大連携を組んで頂いている法政大学からのご招待で、
いじめ問題を考えるシンポジウムに参加させて頂きました。
法政大学教職課程センター主催のシンポジウムです。
大学側の計らいで、講演者のお一人、尾木直樹先生に直接お会いすることができました。

尾木先生は最近は「尾木ママ」の愛称で、マスコミで引っ張りだこ。
でも、お会いしてお話ししてみると、とても真摯に子どもたちのことを考えていらっしゃる方だとわかります。(キャラはあのままですけど…)
大津のいじめ自殺事件のあと、第三者調査委員会の委員の一人となり、真実の究明と再発防止に尽力されました。
短い時間でしたがお話しすることができ、
「女子校というと、陰湿ないじめがあるのでは…とお思いの方があるようです。」とお話しすると、
「女子校の方がいじめはないのよ。ボクは女子校の味方よ!」とおっしゃってくださいました。(*^_^*)


サイン本も頂いてきたので、カウンセリングルームにお預けしてあります。

さて、シンポジウムの中身の方はとてもシリアスなものでした。
尾木先生の「いじめはなぜとめられないのか・子どもの命がなぜ守れないのか」という講演は、いじめを人権といのちの問題と捉え、
いじめ防止のために大人の果たすべき役割が語られました。
もともと教職課程センター主催の講演会なので、聴衆の中には教員や教員の卵も多数参加していたはず。
私も教員として子どもたちのために何をすべきか、改めて深く考えなくては、と思いました。

お子様をいじめ自殺で亡くされた小森美登里さん(NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事)のお話は、実体験を交えてのことだけに、強く心を打ちました。
教員が言う「しばらく様子を見てみましょう。」は何の解決にもならないこと、
大人にとっては「ほんのしばらく」であっても、本人にとっては永遠に続く地獄であることを、改めて認識しました。

お二人の話に共通していたのは、いじめの被害者への対応はもちろんですが、
加害者へのケアを大切にしなければならないということ。
「自分がされたらイヤでしょう?」ではなく、加害生徒の抱えている問題を解決しなければ、いじめはなくならないということです。
これは私たちも常々話し合っていることでもあります。

教員も保護者も、よかれと思って子どもたちに色々なことを教え、
色々なことを求めます。
でも、それがもしかしたらバイアスの力となって、子どもたちにプレッシャーを与えているのかもしれません。
この競争社会で生き残るために、大人も子どもも必死でもがいているのかもしれません。
だとしたら、その時々で立場が変わるだけで、いじめる側=いじめられる側なのではないでしょうか。
「ありのままの自分(あなた)でいい」と自分も周囲の大人も心から思うことが、いじめ問題根絶のカギだと思います。

このシンポジウムでは法政大学の学生さんの発表などもあり、とても充実した2時間半でした。

さてさて、明日・明後日は三輪田祭。
友だちとの協力の成果を発表する場でもあります。
友だち同士しっかり繋がって、華麗な「舞」を見せてくれることを楽しみにしています。