大石さんからのメッセージ

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たま鑑
昨日、中2の生徒は第五福竜丸元乗組員・大石又七さんのお話を伺いました。
この講演はもう10年以上続いていますが、今年はビキニ事件60周年という特別な年。
関心が高いようで、新聞社や通信社、TV局の取材もありました。
大石さんは一昨年大病をなさり、昨年、復帰後最初の講演をしてくださったほど、三輪田を気に入ってくださっています。
三輪田生徒を「礼儀正しく、話をきちんと聞く子どもたち」と仰る大石さん。
マスコミ取材も「三輪田での講演の時に」と仰っていただいたそうです。

大石さんの講演はもう10年どころではなく前から続いている、中2の平和教育のための大事なプログラムです。
以前は大石さんおひとりで、手書きのレジュメをもとにお話をしていただいていましたが、
昨年からは、ご病気後ということで、第五福竜丸展示館の学芸員・市田真理さんがまずパワーポイントを使ってビキニ事件のあらましや問題点をお話くださり、そのあとで、大石さんが体験やご意見を語る、という形式になっています。
この日の前日は奇しくも大石さんのバースデーで、80歳になられたとのこと。
御年齢を感じさせない、元気なご様子でした。

大石さんは1954年3月1日のビキニ環礁でのアメリカの水爆水爆実験のとき、近海で操業していた第五福竜丸の乗組員として被爆。
以後差別や偏見、放射能による健康被害の恐怖と闘いながら、
ビキニ事件の真実を訴え続けていらっしゃいました。
生徒たちは事前学習を積んでお話に臨みましたが、ご本人から直に聞くお話は圧倒的で、熱心に聴き入っていまた。
また、水爆実験の影響で故郷の島を去ることになったロンゲラップ島の人々の話は、福島の原発事故を彷彿とさせ、生徒たちに強い衝撃を与えたようです。

「どうすれば核のない世界が実現しますか?」という生徒の質問に、
「本当の強さとは何か、何が幸せかを考え、世界のしくみを子どものうちに考え、勉強すること。」とお答えくださいました。
また、講演後、控室での新聞部の生徒たちには、「これからの社会を担う子どもたちに願うことは、人のことを考えない人間にならないこと。人の苦労を思いやることができる人になること。」と仰いました。


私たちは目先の利益にだけ捕らわれて、一番大事なことを忘れて
はいないか。
便利さや「もうかること」が、人にとって最優先されるべきものなのか。


大石さんは「核のない未来を創る」ということだけでなく、「もっともっと本質的な人の生き方について、子どものうちにしっかり考えておくこと」という大きなメッセージを生徒たちに送ってくださったように思います。


                      市田さんと大石さん