「三輪田らしい話」

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たま鑑
今日は春爛漫のとても良い天気。
この一両日で、桜があっという間に五分咲きに。
なんとか新入生を迎える4月8日まで、散るのを待っていてほしいのですが。

英語科の松本先生が、千鳥ヶ淵の桜の写真を撮ってきてくれました。
「お花見はまだ…」という方は、ご覧になってお楽しみください。




さて、中学・高校の卒業式が済み、3月もいよいよ終わり。
台風が来たり、大雪が降ったり、天候に左右されることの多かった一年でした。
三輪田としては、イングリッシュ・キャンプやイングリッシュ・サマースクールなどの新しい試みがスタートした年でもあります。
まもなく来る130周年に向けて、様々な教育内容の改革が進んでいます。
先日卒業式を終えた第65回卒業生もそれぞれ希望の進路に向かって
巣立っていきました。
在校生の皆さんも、新しい年度から目標を高く持って、進んでいってください。

ところで、3月になると私は3種類の式辞と、保護者の皆様向け『校長室の窓』、生徒の皆さん向けの『校長室だより』などのご挨拶を用意するので、原稿書きに必死になります。
この時期、大好きな小説を読む余裕は全くなく、新書や新聞を読んで、原稿のネタをハンターのように探しています。

今年は、終業式では倫理のテストをメインに、
中学卒業式では渡辺和子先生の『置かれた場所で咲きなさい』を、
高校卒業式では与謝野晶子が雑誌『青鞜』創刊号に寄せた「そぞろごと」という詩の冒頭の部分を使って、式辞にしました。
特に高校卒業式の式辞は、三輪田生活の仕上げとなるものと思っているので、毎年渾身の力を込めて書いている(つもり)です。
しかし実際聞いた方々から「三輪田らしい話でしたね」とコメントを頂いたのは、終業式の式辞でした。
確かにそれはそうかも…と納得したので、ご紹介します。

終業式の話は前回のブログにも書きましたが、一つは河野哲也さんの文章を使った環境問題への問題提起でしたが、
実はもう一つ、身近なマナーの話もしたのです。
そこが、最も「三輪田らしい」と好評だったのです。

どんな内容かというと…

先日私が地下鉄の中で遭遇した2人の女子大生と、知人から聞いた最近の大学生は…という話です。

女子大生2人が電車の中で座って話しながらアイメイクをしていました。
器用なものだと半ばあきれ、半ば感嘆しながら見ていましたが、
メイクが完成すると、2人はお互いにチェックし合って、
仕上げにパフュームを一吹きして降りていきました。
電車の中はその甘い残り香が漂っていました。

もう一つ、知人から聞いた話です。
大学生相手に金融関係のゼミ指導を行っている方が、合宿をしたとき驚いたこと。
お風呂場に桶やシャンプー、シャワーのノズルなどが散乱し、脱衣場も惨憺たるありさま。
「君たち、もう少し気をつけたらどうだ」と注意を促したところ、
「え、それを片付けるのが宿の人の仕事じゃないですか。ボクたちは客として料金を払って泊まっているのだから。」と。

「この2つのケース、どう思いますか?」と生徒の皆さんに問いかけました。

前者のケースでは、電車の中で化粧という光景は最近時々見かけますし、
後者のケースでも、確かに客であることは間違いない。
でも、「ちょっとおかしいんじゃない?」という感覚をもっていてほしいのです。
三輪田では、登下校の車中のマナーや会話についてもうるさく言いますし、
合宿や修学旅行では、お風呂場や各部屋の荷物の整理、スリッパの並べ方までうるさく指導されます。
中高の6年間をこういう環境で過ごすと、「電車の中で化粧」や「客だから汚し放題」という感覚にはならないはずです。
「礼儀作法の時間」の知識ではなく、日常的な生活習慣がこういう時にその人の行動として現れるのです。
消費者意識だけで他者への配慮がない大人が増えていくと、息苦しくなるのは自分たちでは?と思います。

三輪田の生徒には、他者への配慮を忘れずに行動してほしいと思っています。
また、この話が最も「三輪田らしい」と感じた生徒や先生方に感謝です。


          中2の生徒と校庭の桜の前で写真を撮りました