南相馬からのたより

投稿日:

たま鑑
昨日は学習院女子大学で「女子校アンサンブル」という合同相談会がありました。
100年以上の伝統のある、都内の9つの女子校が一緒になっておこなう学校相談会です。
10年以上続いている説明会ですが、今年は昨年より500組近く多い2100組ほどの受験生が参加してくださいました。

この相談会では、参加校の校長が15分ずつ学校紹介をするプログラムがあります。
新年度最初の合同相談会であり、しかも似たようなカラーの女子校の集まりでもあるので、このときのスピーチは本当に緊張します。
今年度、三輪田が進めていきたいのは、5つのライフスキルを育てること。
この点を重点的に話しました。

5つのライフスキルとは、
1.世界に興味を持ち、学び続ける力
2.問題を解決する論理的思考力
3.リーダーシップとフォロワーシップ
4.対話する力・共感する力
5.確かな職業観に基づく人生設計力

ライフスキルというと、なんだ堅苦しい感じがしますが、
これらのスキルを身につける訓練は、三輪田の日常の中でいつも実践していること。
特別なことではありません。
この5つの力が生徒の皆さんの「徳」と「才」を同時に育てることに繋がります。

この5つの中で特に大切にしていきたいのが、対話する力・共感する力です。

対話はキャッチボール。
いくら剛速球投手でも、キャッチャーが捕れない球を投げては試合にならないように、
対話も一方通行では成り立ちません。
相手のわかりやすい言葉で、興味の持てる内容で話題を投げかけていく必要があります。
そのためには、相手に寄り添い、相手の状況を理解して共感することが大切です。
コミュニケーションの基礎になるのは、この対話力と共感力。
これが三輪田の「誠のほかに道なし」に繋がっていくものと考えています。

…という話をしたのですが、ご理解頂けたでしょうか。
学校生活は楽しいに越したことはありませんが、
やはり学びの場であることが最優先課題です。
様々の授業や行事が、どういう力を育てることを目標としているのか、きちんと説明していく。
それが今年の広報の課題です。

さて今日、メールを開くと、南相馬からたよりが届いていました。
以前ブログで紹介しましたが、東京の大病院で看護師をしていた卒業生が、
被災地の皆さんのお役に立てれば…と南相馬の病院に転勤したのです。
彼女を知る先生たちは、皆、この選択を「彼女らしい!」と感じ、何とかして応援したいと思っています。
いただいたメールの一部を紹介しましょう。

「福島県相馬郡の病院に移って1か月、少しずつ慣れてきました。
こっちはまだ寒くて、暖房がまだ必要で、ユニクロのフリースとヒートテックはまだ手放せないです。桜の開花もだいぶ遅く、まだ葉桜が残ってます。
生活してると、様々な部分で、震災の爪痕を感じます。
まずは、最寄り駅が津波で流されてありません。電車の代わりにバスになります。私の家の周りも仮設住宅、仮設のお店が沢山あります。
少し海の方に行くと、津波で流されて何もない土地がただ広がるだけです。
仮設に住んでる同僚や、原発被害で家族と離れて単身赴任してる看護師もいます。それでも、みんな笑顔を絶やさず、患者さんに優しく接する看護師さんが多く、それこそが本当のプロなんだと気づかされました。
私は応援のつもりで福島に移ったけど、学ぶことがたくさんあり、来てよかったです。」


人に、自分の生き方に、真っ正面から向き合っていける強さが、素晴らしいと思います。
先の5つのライフスキルを、三輪田の6年間で充分育てることができれば、彼女のような、人により添いながら自らを拓く女性が
どんどん巣立っていくようになる、と考えています。