久々の授業に快汗!

投稿日:

たま鑑
私は毎年、この時期に2時間だけ授業をさせていただいています。
私はもともと社会科の教員なので、社会科の先生方にお願いして、高1の世界史1時間・地理1時間をいただいて、近代史の授業をします。
特に近代史にこだわるのは、現在に直結する時代だから。
民主主義や議会政治、資本主義といった現代では当たり前の言葉が日本史の中に登場するのはまさに近代。
近代日本が歩んできた道を学び、その失敗を知ることは、これからの社会が同じ轍を踏まないために不可欠な知識だからです。

昨年までは2時間とも私の早口のレクチャーで進めてきましたが、今年はちょっとひと工夫してみようと思い立ち、知識構成型ジグソー法という学習メソッドを取り入れてみました。

1時間目は例年のように私のレクチャーです。
開国から明治・大正・昭和初期に至る政治・経済の流れを説明しました。
この際、資料として、授業の進め方とパワーポイントのシートをまとめたレジュメ、大日本帝国憲法の抜粋、簡単な日本史年表を渡しておきます。
2時間目には8人ずつ5つのグループに分かれ、それぞれに別々の資料とワークシートを渡しグループごとに別々の課題を与えます。これを専門家チームと呼びます。
次に、グループを組み替えて、それぞれの分野の専門家が必ず入るようにし、異なる分野の専門家同士の意見をあわせて、最終的な問題に取り組む、という方法です。

今回の最終テーマは「なぜ戦前の日本は戦争の道を選んだか」でした。
そこで、専門家チームはA.軍部が果たした役割 B.明治から昭和初期の政治機構と大日本帝国憲法が果たした役割 C.近代日本の経済と産業界が果たした役割 D.マスコミと大衆の動き の4つがあり、軍事のチームは2チームにしたので、5グループになったわけです。



1時間のレクチャーと与えられた資料をもとに、専門家として意見を述べ合って、最終テーマの答えを導く作業はかなり高度で、高校1年生でできるのだろうかと心配していましたが、実際にグループ討論が始まると、きちんと中心になって話を勧めたり、まとめたりする人が出てきて、活発な話し合いができていました。
最後にグループの最終結論を発表してもらいましたが、
その時も、こちらから指名しなくても自主的に発表に立つ人もあり、
「う~ん、この学年、いいね」と感心させられました。

終了後、生徒に話を聞くと、「普通の授業の4時間分くらい疲れた」とのこと。
グループ討論をもう少したっぷりさせてあげられなかったのが心残りですが、こういう形式の授業に全員が協力できたのは素晴らしいことです。
2時間、私のレクチャーを座って聴いているより、はるかに刺激的だったのではないでしょうか。
しかし、この学習法はテーマ学習には適しているが、基礎知識の定着には向いていないという面もあります。
今後、色々な形態の授業を取り入れることで、生徒の知的好奇心を刺激し、学習を促進したいと考えています。