景観保全を考える

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たま鑑
昨日は中1の生徒と一緒に、千葉県鴨川市にある大山千枚田という棚田に、フィールドワークで行ってきました。
もう10年近く続く三輪田の夏の行事です。

大山千枚田は学校からバスで2時間あまり、東京から一番近い棚田として知られています。
夏は海水浴で大賑わいの海岸から、わずか30分ほど入ったところに、山の急斜面に広がる美しい棚田があります。

しかし単純に美しい風景といってしまえばそれまでですが、この景観を維持するのは大変なことです。
田んぼ自体に高低差があり、しかも一枚一枚の田んぼが小さく機械化できない。この棚田は雨水だけが頼りの天水田ですから、気候にも左右される。
さらに農業の高齢化は容赦なく、この地域でも棚田の維持は大変な問題です。

そこでこの地域では棚田オーナー制度をとっています。
大山千枚田保存会というNPO法人が中心となって、都会の人々が棚田のオーナーになってくれるように呼びかけたのです。
オーナーになった方々は、地元の方と一緒に田植えをしたり、草取りをしたり、収穫をしたり、自ら美味しい極上のお米を作ることができるのです。
三輪田の生徒は、都会育ちで棚田など見たこともない子が多く、稲穂の波が作り出す美しい光景や、田を渡る涼しい風に完成をあげて走りまわっていました。




夕方、うみぼたる経由で学校近くまで戻り、今日のフィールドワークは無事終了。
続いて外濠再生懇談会準備会に出かけました。

この会は法政大学や東京理科大学など、市ヶ谷・飯田橋付近にキャンパスを持つ大学が発起人となり、地域住民や中高、行政などを巻き込んで、外濠やその周辺の環境を整え、景観を保存していこうという主旨でできたものです。
三輪田学園も外濠のすぐそばにあり、外堀公園は生徒たちの通学路です。しかも今回、高大連携が正式締結されましたので、法政大学からぜひ、とお声をかけて頂きました。
会には大学の先生方や地元町内会の代表、市ヶ谷駅近くの企業の方など多くの方がいらしていて、活発な話し合いが行われました。
今後、景観保全や環境保護について、提言がまとめられるとよいと思います。
私は、できれば外濠が東京のビオトープとして水辺の生き物が豊かに生息する環境になり、同時に人々の憩いの場として多くの来客がいらして地元も潤う…ということが理想だと思います。
しかし多くの場合、景観保全と地元の利益誘導、どちらかにかたよってしまいがちです。
飯田橋駅前の飯田堀がなくなって商業施設と住居棟などができたときのことをよく覚えています。
そういう開発がすべていけないとは思いませんが、江戸城外濠は歴史的景観としても保存されるべきだと思っています。

大山千枚田は、都会の人々の力を得て、難しい景観保全をみごとに成功させています。
都会に住む私たちは、そこでくらす、そこで学ぶ、そこで働くという様々な立場で、景観保全に係わっていく必要があるのではないでしょうか。
これから外濠再生に関して、生徒の皆さんにも清掃以外にも活躍してもらうことがあるでしょう。
6年間過ごすこの環境を少しでも良くする試みに、ぜひ参加してください。