息をするように本を読む

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たま鑑
中間試験が終わった校庭には、ソフトテニス部員の元気なかけ声とボールの音が響いています。
テスト中のピリピリした緊張感のある空気もよいのですが、
放課後の生徒が生き生きと活動している、この感じが私は好きです。

部活や友人関係の中で育まれるチカラは、テストや検査で図ることができない非認知能力ですが、これこそが、その人の人格の基礎になるもの、と三輪田では教えられてきました。
このチカラは、人との係わりの中でしか鍛えることができません。
中高時代に部活や生徒会活動に打ち込んだり、濃い友人関係を築くことができれば、社会人になった時もそれが必ず活きてくることでしょう。

三輪田学園は「読書のミワダ」といろいろな方から言っていただくほど、読書教育に力を入れています。
PCの普及で、映像や様々な形で情報を簡単に手に入れられるようになりましたが、文字から得られる情報が無くなることは今後もないでしょう。
私が生徒の時、大好きな社会科の先生がこう仰いました。
「人が本を読むのは当たり前のこと。読書は趣味ではありません。人が息をするように、ごく自然の行為なのですよ。」
さすがに今はこんなことを言う先生はいませんが、そのくらい、本を読むことが日常に溶け込んでいました。
御蔭で今ではしっかり活字中毒で、枕元には常に本が積んであります。
今日から読書週間。「いつだって、読書日和」が今年の標語だそうです。本からたくさんの情報や刺激を受けて、それをもとに考えたり発信したりすること。
これも豊かな時間がある中高時代に是非してほしいことです。

今朝、三輪田で講演をして頂いたことがある中井俊已先生が、新刊を送ってくださいました。
『感謝の習慣がいい人生をつくる』という本です。
中井先生は男女別学シンポジウムの主催者でもあり、敬虔なクリスチャンです。
教育に関することだけでなく、自分自身の生活を振り返りたくなる自己啓発の本もたくさん書かれています。
「感謝が私たちが幸せになるための最高の秘訣」と書かれていますが、確かに、私たちは自分を生かしてくれているものへの感謝の気持ちがもっと必要かもしれません。
感謝の言葉「ありがとう」をもっともっと色々な場面で使って行きたいですね。
中井先生、良い本を贈ってくださって、ありがとうございました。

読書週間にもう1冊、お薦めの本を紹介します。
それは汐文社という出版社が出している絵本で、『世界で一番貧しい大統領のスピーチ』という本です。英語科の松本先生が紹介してくださいました。
2012年、ブラジルのリオデジャネイロの国際会議で、ウルグアイの大統領がおこなったスピーチが大きな反響を呼びましたが、
この本はそのスピーチを子どもにもわかりやすく絵本にまとめたものです。
私たちが作り出した物質文明は、逆に私たちの幸福を阻害していないか?
では、人々が本当に幸福であるためには?
若い人たちにも、是非読んでほしい本です。
生徒の皆さん、読みたい人にはお貸ししますので、校長室をノックしてくださいね。

こういう話は、ニュースで見てもおそらくスルーしてしまうでしょう。
活字になって手元に置いておけるからこそ、しみじみそのスピーチの意味を考えることができるのです。
やっぱり、息をするように本を読む意味はありそうです。


この本を紹介してくださった松本先生、それからこのブログを読んでくださっているあなたにも、感謝です。ありがとうございました。