中3家庭科「避難所HUG]

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たま鑑
三輪田学園では、様々なアクティブラーニングが行われていますが、
家庭科の授業では、実習・実験の他にも工夫された授業が展開されています。
先日は、一人一人iPadを使って間取り図を作成する住居の授業。
指先でタッチするだけで家具や壁が配置できたり、ドアや窓が設置できたりと、生徒たちも大喜び。

今日はそのさらに延長線上の授業で、「避難所HUG]を行いました。
授業計画を聞いて、これは面白そうだと早速見学に。

「避難所HUG]は静岡県の防災センターが考案した、地震などの有事の際を想定して、避難してきた人々に、どうしたら少しでも安心して過ごしてもらえる避難所を運営できるかを考えるシミュレーションです。
本来は私たち大人がシミュレーションするための教材のようです。
三輪田学園の中を避難所にすることを想定して、避難してきた人をどこにどう案内して、落ち着いてもらうかを5人一組で考えます。

校舎全体の図面と、主な避難場所となる体育館の見取り図が渡されます。
そこは「マグニチュード8.0の地震発生から4時間後、冬の小雨の日で強風、気温7℃,ライフラインは電気・ガス・水道共にダウン」という設定になっています。

さて、避難してきた人に見立てた個人カードが次々に読み上げられます。
このカードはかなりリアルな設定になっており、
氏名、性別、年齢、居住地区、家族構成、怪我の具合や持病…といった様々な情報が書き込まれており、生徒たちはそれを見ながら、体育館のどの位置で休んでもらうか、カードを配置していきます。
さらに、犬や猫等のペットを連れて避難してきた人への対応、
「タバコを吸う場所は?」とか「洗濯はどこで?」
「トイレやシャワーは?」などの生徒にとってやっかいな問題解決を指示するカードも混じっています。
一方で、「防災センターから簡易トイレ20個が届いた」などの朗報もあります。



「この子たち、地震で両親が亡くなったって書いてあるよ」
「近くに住んでた知り合いの人のそばがいいんじゃないの?」
「子どもがいる家族と一緒にいさせてもらった方がいいんじゃない?」
「でも、きっとパニックになっているだろうから、保健室かな…」
などなど、生徒たちは真剣そのもの。
体育館の中に、いつの間にか避難所が形成されていきました。

今日の授業はここまでで終わりでしたが、今日の記録をもとに次の授業では振り返りがあります。
様々な反省や気付きが出てくることでしょう。

授業を見学しながら、5年前の3.11のことを思い出していました。
外部からの避難者はありませんでしたが、300名以上の生徒が体育館で一夜を過ごし、
教員が炊き出しをし、災害用電話で家庭に連絡をさせ、
翌日電車が動き出して全員無事に帰宅したという確認が取れるまで、
極度の緊張状態が続いていたことを忘れることはできません。

あのとき体育館で過ごした生徒は、すでに全員卒業しています。
今はあのとき以上に備蓄品や危機管理の体制を調えてあるというものの、
もし、同じ状況で首都直下型地震が起きたら、
生徒たちにも避難所の切り盛りを協力してもらわなくてはなりません。
そんな日がこないことを祈りつつ、でも、夢中になって避難所を計画する生徒たちを見て、
頼もしく感じています。