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千葉県鋸山SDGsモニターツアー、体験記。

MIWADA TOPICS

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2月12日(日)に、高校1年生10名、高校2年生16名の計26名が、日本旅行様主催の「千葉県鋸山SDGsモニターツアー」に参加しました。このプログラムでは、『日本の近代化を”石”で支えた鋸山 〜地域とつくる観光資源とは〜』というテーマを基に、千葉県房総半島のシンボルである「鋸山」の産業文化、地域の取り組みによる環境保全と観光利用が共存できる仕組みを学びました。
当日の朝、三輪田学園に集合した参加生徒は、日本旅行の担当の方と共に、バスで鋸山へと向かいました。私達はその道中、神奈川県川崎市と千葉県木更津市を結ぶ、全長約15キロメートルの東京湾アクアラインを利用しました。アクアラインの途中にある休憩所、海ほたるでは、掘削作業で使われた、「カッターフェイス」と呼ばれる巨大なドリルや、アクアラインの換気のために造られた「風の塔」などを見ることができました。アクアラインが建設された現在では、移動時間の大幅な短縮が可能になっただけではなく、房総半島の更なる経済発展が可能になるなど、千葉県には欠かせない存在となっていることは言うまでもありません。今や観光としての役割も担っているアクアラインですが、これが社会や人々に与えた影響は計り知れず、建設、地域社会、経済などの様々な面から、色々なことを深く学ぶことができます。これから先、東京湾アクアラインを利用する機会があれば、ぜひ注目してみてください。
千葉県に入ると、私達は鋸山資料館を見学しました。鋸山で採られる「房州石」は、どのような方法で切り出され、運ばれ、切り出された房州石はどのように使用されたのか、当時の写真や実際に使われた道具を参考に、ガイドの方に教えていただきました。コンクリートやセメントが普及し、房州石は需要が減っていると伺いましたが、それでも現地では石垣などに使われていて、町全体が房州石の資料館のようでした。
鋸山では、最初にロープウェイを使って登った後、房州石の採石によって垂直に切り立った崖を上から覗き込む「地獄のぞき」や、高さ30メートルにもなる「百尺観音」、石切り場を見学しました。鋸山の石切り場には、安全第一の文字や実際に使われていたとされる機械があり、当時の石切職人の方々の大変さや仕事の風景が浮かんできました。
今回、鋸山のSDGsモニターツアーに参加してたくさんのことを学びました。特に印象に残ったことは、鋸山の歴史が衰退しないように地域の人が一丸となって取り組んでいた姿です。放っておけば草が生え、地獄のぞきの景観や登山道は失われます。地域の方々、沢山のボランティアの方々が鋸山を守り、そして私たち観光客が実際に訪れることで経済を回し、石切りが行われなくなった今でも鋸山は壮大な景観を保ち続け、さまざまな人から愛され続けているのです。鋸山を通して、人と人との繋がりが密になることは人との繋がりが希薄化する現代社会においてとても重要なことだと思います。鋸山に行くまでの道筋にもたくさんの人が関わっています。日本旅行の方々、海ほたるの従業員の方々、バスの運転手さん、引率してくださった先生。こういった人と人との関わりを持つことも、SDGsの目標を達成していく大切ことだと考えました。これから、世代が変わり私たち次世代が社会を動かしていく番です。鋸山で学んだことを生かして頑張っていきたいです。