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中学2年生 哲学対話

MIWADA TOPICS

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4月30日(金)、5・6時間目の時間を利用して、中2の生徒は「哲学対話」に対する理解を深めました。

「考えることは大切だ」とよく言われますが、そもそも「考える」とはどういうことでしょうか?「問い」を持つことで、初めて人は考えることを始めます。

「哲学対話」では、複数人が一つのテーマについておたがいに問いを投げかけ合い、考えを深めていきます。

テストでは、問いに対して答え(正解)を出すことが求められます。また現代では、スマホで調べればいろいろな問いの答えがすぐにわかります。「哲学対話」で扱う問いはそういうものではなく、「人間が生きる意味は何か?」「なぜ勉強するのか?」などの、答えのない問いです。答えを出すことではなく、考えることに重きを置いたワークなのです。

5時間目は堀越耀介先生を講師に迎え、「哲学対話」についての講義を伺いました。

堀越先生は、東京大学大学院で『日々の暮らしや教育、ビジネスの現場で哲学すること』についての研究をなさっています。昨年は著書『哲学はこう使う:問題解決に効く哲学思考「超」入門』(実業之日本社)を出版されました。

「哲学」という言葉に、「なんだか難しそう」という印象を持っていた生徒達も、堀越先生の身近でわかりやすいお話を伺って、「早く哲学対話をやりたい!」という気持ちになったようでした。

6時間目は、いよいよ実践です。一人一つの「答えのない問い」を持ち寄って、対話のテーマを決定します。「何を言ってもいい」「途中でわからなくなってもいい」「考えていれば、発言せずに聞いているだけでもいい」という哲学対話のルールに安心して、生徒達はそれぞれに考えを深めていました。

生徒の感想を紹介します。「考えるのは難しかった。けど、面白かった」「他の人の話を聞いている内に、自分の中にどんどん疑問がわいてきた」「自分自身の意見ばかりにとらわれず、相手の意見をしっかり聞くと発見が多かった」「『うまく話さなきゃ』と思わずに話せたので、意見を言えて嬉しかった。自分の考えを相手に正確に伝えるのは難しいが、どのようにすればいいのか考えていきたい」「家に帰って、家族とも話し合いたいです」

「楽しかった!」「またやりたい!」という感想が多かったのが、印象的でした。三輪田学園の授業や学校生活では、みずから「問い」を立て→考えるという経験をたくさん積むことができます。その一つとして、これからも「哲学対話」を何度でも実践していきましょう。