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高2 社会起業家から学ぶ『エシカルファッション』

MIWADA TOPICS

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6月3日(木)高2の家庭科の授業では、Enter_the_E代表の植月友美さんをお迎えし、エシカルファッションについてお話頂きました。

植月さんは、人と環境に配慮したエシカルな服しかおかないセレクトショップを運営されています。

【2.7%】これは植月さんが知った当時の日本の衣服の自給率です。日本に住む私たちの服は、ほとんどが外国で製造されたものであり、その背景には児童労働や大量の農薬使用による生産者への健康被害があります。世界の農薬の25%が衣服生産のために使われており、中毒者は数万人にのぼります。

このように私たちの着用する服には、“見えない”様々な社会課題があります。

その現実を知った植月さんは、環境や人にやさしいエシカルファッションが、もっとあたり前な選択肢になってほしいという強い思いで、社会起業家としてセレクトショップを始められました。世界中のエシカルブランドを調べ、自らオーナーに会いに行き、自分の目で確かめた納得の約30社と取引されています。

今は、“スローファッション”という、新しいスタイルに挑戦されています。現在年間100万tの衣類が破棄されており、新品の5割以上は売れることなく廃棄される現実があります。従来の販売予測を立て製造し在庫をもつ方法ではなく、受注販売方式で、買ってから商品が届くまでお客様に1ヶ月程待っていただく、というもの。毎週インターネットでピックアップした商品の魅力を配信されているそうです。

最後に、【私たちに何かできるのか】植月さんは、まずは服を大切にすること、と教えてくださいました。1着を今より1年長く着ること、お直しや修繕して長く着ること。そうすることで4万t以上の衣類ロスを減らすことができます。

また、これから自分で衣服を選び購入できるときには、オーガニック素材を選んだり、再生繊維のものを選んだりすることも大切なこと。製造段階で環境に配慮されたものを選ぶことで、水の使用量やCO2の排出を減らせるそうです。全ての服がそうできれば理想だけど、まずは【10着のうちで1着でもサステイナブルに】してもらうと嬉しい、と教えてくださいました。

最後のメッセージ【私たちの選択や行動で未来は変えることができる】ということばに勇気づけられました。4クラス全ての授業で丁寧に講演いただき、本当にありがとうございました!!

社会起業家として大事なこととして、①自分の夢よりも、社会を良くする志 ②根本的な解決につながるのか常に問うこと とおっしゃっていました。5年後には社会にでて働く生徒も多いと思います。高2の生徒みんなが、よりよい社会のために“消費者”としてだけではなく、“社会人として”今日のこの学びを生かしてくれることを期待しています!