先週の5月14日(水)・17日(土)の2日にわたって、今年度初めての教育サロンを実施しました。
教育サロンとは本校が保護者対象に実施しているイベントです。クラス単位の保護者会とは別に、家庭教育のあり方や子どもへの接し方について希望者が自由に懇談する場です。
第1回の今回は中1保護者対象。テーマは「中学生の親として」です。
新校長の私も保護者も(中1なので)初めての経験となります。
担任時代の経験を頼りに、なんとか資料を作って臨んだというのが実態でした。
実際にやってみると、意外に手応えのある催しとなりました。
教員サイドからのレクチャーだけでは盛り上がらないので、本来は生徒向けのアクティビティから入りました。
空白の座席表を配布し、立ち歩いてもいいから、お互いにフルネームを聞きあって座席表に書き込むというシンプルなアクティビティです。
構成的グループエンカウンターの一種で、初対面同士の集団が打ち解けるのに向いています。
ある研修のネタをそのまま使ったのですが、これが好評でした。
ほどよいアイスブレイクとなり、最後のグループディスカッションもいい感じで話が弾んでいました。子どもの言動や互いの教育方針を情報交換することで、生徒だけでなく各家庭の多様性を知る機会となったようです。
私自身のレクチャーは主に2つの内容でした。
・小学校高学年から中学生に共通する心理的特徴がどのようなものかという説明
・とはいえ、個別の差がある以上「こうすればよい」という親としての「正解」はない
アクティビティのおかげか、文科省の資料を用いた少し固めの内容の説明も、リラックスして聞いていただけました。
終了後に改めて感じたのは、娘を入学させたばかりの保護者というのは、それぞれに不安や戸惑いの中で何らかのヒントを求めているということです。
事後のアンケートにも何人か書いていらっしゃったのですが、「教育に『正解』を求めなくても大丈夫」というアドバイスは安心感につながったようです。
ひとりひとりの子どもと家庭にあるのは「正解」ではなく「最適解&納得解」。多くの保護者に共感していただけたようで、ちょっとうれしかったです。
保護者のご理解、ご協力があってこその学校教育。子どものすこやかな成長を家庭・学校の両サイドから支えていくための模索の1つが、この教育サロンです。