三輪田学園中学校・高等学校 三輪田学園中学校・高等学校

三輪田学園中学校・高等学校

learning 教科指導の特徴

国語科

育成する力と教科指導

思考力・判断力・表現力。これらは今後の学校生活、受験、さらには社会に出て、自身の思いを実現し、他者とつながっていくために必要な力です。どの力も的確に言語化することによって効果を発揮するものです。三輪田学園の「国語」ではその力を身につけることを目標とします。多様な作品を読み、多くの言葉とふれあうことを通して、論理的思考力や読解力を養います。読み取った内容や意見をiPadで共有し、互いに考えを深め合うこともあります。
そうして発見した課題をスピーチや話し合い、グループ発表などで発信し、表現力を養います。文章を理解し、言葉を使って表現していくためには豊かで自発的な読書体験が必要です。
読書指導として、中1では週1回読書の授業があります。中2以降も読書ノートを活用し自発的な読書を促しています。また、グローバル化の時代だからこそ、日本語を疎かにしないようにしています。各学年で毎週漢字テストを実施し、語彙力を強化しています。さらに、古典学習を中1より開始し、文法や語彙力を養いつつ、古典の楽しさを感じ、積極的な古典学習につなげます。

特徴のある授業

中1読書

読書の時間には、課題図書を読んで様々な活動につなげます。元々本を読むのが好きな人もそうでない人も、「勧められなければ読まなかった」本の意外な面白さに驚き、嬉しそうに報告しに来てくれます。読み終えた後は、グループで意見交換をしたり、キャッチコピーやポップを作成したり、表現力も養います。ポップはポプラ社の「POPコンテスト」に応募しています。文学的文章を味わうのはもちろん、その魅力を伝えるための工夫を学ぶことで、表現力を身につけます。最後は自身のお勧め本を紹介するブックトークで、一年間の学習の成果を披露します。

文学教材を使った、探究的な学び、哲学対話

本文の内容を正確に読み取る訓練の他、読んだ文章から問いを立て、探究的な学びにつなげています。例えば太宰治「走れメロス」では、本文を読んで疑問に思ったことを全て書き出します。その内、辞書を引けば分かることは調べ、探究できる問いに対しては、本文から根拠を見つけて自身の考えを立証します。「正義とは何か」などの答えのない問いは、哲学対話で話し合います。
この他、文章指導や短歌・俳句の解釈など、教員がそれぞれ工夫して授業を行っています。

広い視野を養う

社会的な問題への興味関心を高めるために、国語の授業では定期的に新聞を扱っています。各自気になる記事をスクラップして要約、コメントを書いて持ち寄ります。互いに読み合ってコメントを書いたり、話し合ったりしています。
また、その発展として道徳の授業では、ある日の新聞を皆で読み合い、気になる記事を切り抜き一枚の模造紙に貼り付けて新聞を作成する『回し読み新聞』も作成しました。
いずれも生徒たちは楽しそうに行っています。世の中の動きに敏感になり知ること、自らの世界を広げ、考えを持ち、発信し、表現する力を養うことを目的としています。

高校での、より高度な学びへの発展

高校生になると、評論も小説も難易度が上がり、より抽象的、哲学的な思考が求められます。中学で培った力を活かし、さらに発展させていきます。授業ではiPadを使い、解いた記述問題をその場で提出、添削、共有することが可能です。問題を解く上での課題を即座にフィードバックすることの繰り返しで、力をつけます。また、日常生活や授業で疑問に思ったことを、他者と共有することも大切にしています。日頃のグループワークはもちろんですが、希望者には自らテーマを設定して数人で1時間程度意見を交換し合う、哲学対話も行っています。「言葉にすることで、自分の思考がどんどん深まっていくのを感じた」「友達の意外な一面を知れて、世界が広がった」と、楽しく取り組んでいます。

教員からのメッセージ

情報があふれ、変化の激しい時代を生きる私たちには、きちんと自分の考えをもち、伝える力が必要です。「読む→考える→表現する」学習を通して、自分の力を伸ばしていきましょう。
本を読むと、色々な人生を追体験したり、その人のもつ知識や経験を知ることができたりします。国語の授業でたくさんの作品に触れることで、みなさんの興味関心や将来の可能性を広げていきましょう。

数学科

育成する力と教科指導

2021年度入試から始まった「大学入学共通テスト」では、多くの問題で思考力を問われています。
思考力を身に付けるためには、計算力や公式を適用する力などの基礎力以外にも「柔軟な発想力」「イメージする力」「本質を見抜く力」などが必要になります。
数学では、方程式を関数の問題として捉えたり、図形を利用して考えることですっきり解ける問題もあります。問題の本質を理解していなければ「考え方の置き換え」は出来ません。
日頃の授業では、今ある課題にどのようにアプローチすれば解決に近づくことができるのかを考えさせています。また、自分の考えをきちんとまとめて表現できるよう、代数では途中の計算式もすべて書かせ、幾何では証明問題の解答もすべて記述させます。

特徴のある授業

問題文をよく読み、文章や式を色分けするなどして条件や状況をしっかり把握させるようにします。
問題の本質が理解できるよう、表や図にまとめるなどして、この問題は「つまりこういうこと」という読み替える力を育てています。また、自分の解法以外は考えられないか、別解も考えさせます。
イメージする力を育てるためにGeoGebraというアプリを活用することがあります。使用するファイルを生徒のiPadに配信し、立体を切断する様子や、関数のグラフの変化など、理解が難しい分野では、実際の映像を見ることで理解を深めていきます。

教員からのメッセージ

問題に取り組む際、どのような対処を行っていますか。受験に向けて様々な問題を解かなければいけないからといって、解き方が雑になっていませんか。
本校の入試問題は、公式に当てはめれば解ける問題はそれほど多くなく、「つまりこういうこと」だからと理解して解き進めていく問題を出題するようにしています。よく読んでじっくり考えて解くようにしましょう。
難しい問題は、情報をうまく整理して解き進められるようにしていきましょう。そのためにも、普段から見やすい式や解き方のコツなどを書くように習慣化して欲しいと思います。

社会科・地歴公民科

育成する力と教科指導

中1、中2では、地理的分野と歴史的分野を学習することによって、過去と現在をつなぎ、中3の公民的分野の学習と併せて、中学3年間で現代社会の諸問題について学びます。高1では地理総合と歴史総合で、国際社会の一員としての教養を身につけます。高2では公共を必修として、有権者となる心構えを学びます。「学びの旬」を大切に、学んだことが生きた知識となるようにカリキュラムを組んでいます。

特徴のある授業

授業では暗記ではなく「考えること」、「問いを立てること」などを中心に進みます。そのため中学の頃からリサーチ学習、レポートを書くことなどを積極的に行います。その集大成が中3の社会科読書の授業と卒業論文の作成です。その土台の上に高校では受験に対応する力、社会に出て活躍できる力を養います。また大学入試などを見据えて歴史検定、ニュース検定などの級の取得などを積極的におこなっていきます。

教員からのメッセージ

世界は、かつてないほどの激変の中にあります。現代は、今日習ったことが、すぐに役に立たなくなるような時代です。社会科は、とかく暗記すればそれでおしまいという教科にみられがちですが、本当はそうではありません。社会の仕組みや成り立ちを理解し、多面的・批判的にとらえ、未来を見通していけるような先見性を持ってください。また、自分の属する社会と異なる社会、異なる意見、違う時代に対する想像力をもってほしいと思っています。そのような力を育てる授業を目指しています。

理科

育成する力と教科指導

実験、観察に前向きに取り組む力
実験、観察に前向きに取り組むことにより、正しい結果を導く力、結果を整理し、規則性を見出す力、結果に結びつけた考察をまとめる力などが身につき、論理的思考力が育成されます。また、グループで協力して行う実験から、対話する力と共感する力が育ち、グループ内の分担を変えることでリーダーが交代し、リーダーシップとフォロワーシップが育ちます。
世界に興味、関心を持ち、自らの価値観を広げる力
世界各地で起きている理科的現象に対してトピックを与え、それについて深く考え、自分の言葉で的確に説明する場を設けることで、世界に目を向け、自ら発信していく力が育成されます。また、他者の発表を聞くことにより、自分の価値観を広げることができます。
授業を通して、自ら考え、深く掘り下げていく力
授業では、自ら考える時間を増やすことで、主体的で能動的な学習が確保されます。授業の中でもった疑問について自ら考えたり調べたりすることで、問題を解決する論理的思考力が育ち、発表や相談しあう場を設けることにより、対話する力と共感する力が育成されます。

特徴のある授業

中学では、多くの実験や観察を取り入れた授業を展開しており、物理、化学、生物、地学それぞれの分野の学習に適した4つの実験室が用意されています。実験や観察では、実験器具を自ら操作してデータを出すことや、実物を見たり手にしたりすることで、自然に対する興味が喚起され、主体的かつ協働的な学びをすることができます。また、それぞれの実験の意味を考えさせ、自ら出した結果からどのようなことが導かれるかなどを考察させることにより、論理的思考力を養うことができます。また、iPadを使うことで、必要な情報をより的確に示しやすくなった他、自ら調べたものを発表したり、他の生徒と共有したりすることも容易にできるようになりました。
高校では物理、化学、生物、地学各分野の専門性が高く、大学受験に対応した学習が行われ、理系の生徒の進学、国立文系の生徒の進学に対応できる学力を養っていきます。

教員からのメッセージ

皆さんは無くてはならないたくさんの便利な道具や機械に囲まれて生活しています。しかし、その科学技術の進歩がもたらす地球環境の諸問題の中で、わたしたちが社会でどうあるべきか、どう生きるべきかを考え、自分の幸せだけでなく、地球レベルでの生き方を考えないといけない時代になっています。そんな時代を生きていくための基礎知識と考え方を一緒に学んでいきましょう。

体育科

育成する力と教科指導

「出来ないから体育が嫌い」 体育を苦手に思ってしまうのは、まさにそこにあります。 三輪田では、一つひとつの種目を、時間をかけて行っています。基礎から徹底的に行い、生徒の「出来ない」を「出来た」「もっとやりたい」に変えていきます。

特徴のある授業

恵まれた環境の中で4泳法の習得にチャレンジしてもらいます。 苦手な人も大丈夫!絶対泳げるように指導します!! 保健は生徒たちが社会に出てから、一人の女性として健やかに生きていく為の知識を身につけていくためにとても大切になってきます。生徒たちの発達段階にあわせて、自分自身を大切にすることや生涯にわたる健康維持など生徒たちの様子に合わせて行っていきます。

教員からのメッセージ

初めてのことを多く経験する中で、「やればできる!」という気持ちが持てるような授業を皆さんと一緒に作り上げていきましょう!

芸術科(書道)

育成する力と教科指導

古典・古筆の臨書を中心に、筆遣いの基本や多彩な筆法と表現力を学びます。授業の目標は書を通して芸術に親しみ、美の世界を味わい、感性を磨くことです。

特徴のある授業

臨書を通じて古典作品の特徴を会得し、色紙等で倣書作品づくりをします。一年次には篆刻で名前印を作成し、色紙作品に押印して完成させます。仮名作品では、連綿・変体仮名も学び、綺麗な料紙で古筆の散らし書きも学びます。

教員からのメッセージ

文字を正しく整えて書く「書写」や「お習字」と混同されがちですが、高校で学ぶ「書道」は、先人の優れた筆跡から表現方法を学んで感性を磨く、芸術科の科目です。 漢字を時に太く力強く時に細く伸びやかに書き分けたり、流麗な仮名文字を臨書したりすることで、幅広い書の美しさを味わうことが出来るでしょう。

芸術科(音楽)

育成する力と教科指導

歌唱・器楽・鑑賞・楽典を通して、表現する喜びを感じ、アンサンブル、研究心、感動する心を育成して「音楽美」を求める心を育てます。

特徴のある授業

中学2年生の探究授業では生徒が研究したいテーマを尊重します。楽器博物館などへの校外学習も行い、音楽の視野を広げます。東京藝術大学の学生による中3邦楽鑑賞会に向けて、雅楽、能楽、長唄、尺八、箏曲など、日本の伝統音楽を1学期間学びます。 中学高校の1年間の大きな目標は3学期に行われる校内音楽会での演奏です。 中学の部では合唱コンクールを行い、3学年の合唱を聴くことができます。学年演奏では中学1年生はリコーダー合奏、中学2年生は合唱、中学3年生はベートーヴェン作曲第9〈歓喜の歌〉を演奏します。第9は中学卒業式でも披露します。 高校1年音楽選択は声楽・民族音楽・楽器学などを幅広く学びます。校内音楽会ではミュージカルを公演します。台本や振り付け、照明など、全て生徒が考えて創りあげます。吹奏楽曲も前奏曲として演奏して、総合芸術として充実した公演となります。

教員からのメッセージ

音楽を表現して聴衆に聴いていただくことは大きな喜びです。心が音楽を聴く耳を教えます。そして心を込めた演奏から感動が生まれます。芸術の学校行事としては6年間で6つの芸術ジャンルを鑑賞する芸術鑑賞教室、オペラ、歌舞伎、文楽、能楽など、本物の音楽に触れる機会が多くあります。音楽の授業や学校行事を通して、表現する喜びを感じ、音楽美を見つめてほしいと願っています。

芸術科(美術)

育成する力と教科指導

作品の鑑賞や制作に向き合うことで、表現力、創造力を育成します。授業の目標は、創作の喜びを味わうこと、感性を磨き生徒の持つ表現の可能性を広げることです。

特徴のある授業

中学では、鑑賞、平面・立体作品制作、工芸など、様々な題材を扱います。それぞれの素材が持つ特性を理解しながら知識と技能を身につけ、表現の基礎を学びます。高校では、中学で学んだ内容を発展させ、油絵や銅版画、彫塑、平面構成などのデザイン課題にも取り組みます。高1で行う美術館見学会は本物にふれるよい機会です。

教員からのメッセージ

美術は生活を豊かに彩るものです。創作の喜びを味わうこと、手を使い考え工夫することを大切に制作し、柔軟な発想や表現力を養います。作品を鑑賞し自分の考えや感じたことを形に表すことは、自分を知り、他者や世界と繋がる一歩となります。

家庭科

育成する力と教科指導

「家族・地域・国際社会とつながる」家庭科を目指して 三輪田学園の家庭科では、他者とのつながりから学ぶ力、サスティナブルな生活のあり方を考え、実践する力を育成します。中学の「技術・家庭科」では、家庭科の衣生活分野・食分野を中心に実習を行い個々の生活力を向上させます。技術分野では、基礎的ICTスキルを段階的に身につけていきます。高校では、日本の伝統文化である和服や日本料理についての実習、SDGsをテーマとした映画鑑賞やグループワーク、ゲストスピーカーによる座談会などを通して、様々な価値観に触れることで、他者理解の精神やグローバルな視野を育てます。技術はもちろんのこと、社会の一員として様々な切り口で衣食住を捉え、自立した生活を実現できる力を身につけてほしいと思っています。

特徴のある授業

伝統女子校ならではの実習が盛りだくさんです。実際にやってみる・肌感覚で生活文化の価値を理解したり表現したりすることを何より大切にしています。食・衣生活分野は毎年継続して実習を行うことでスキルアップを目指します。発表用の資料を作成し、お互い発表し合う機会も積極的に取り入れています。また、地域の方や子どもたちとの交流も新たに取り組んでいます。今後も、体験することで気づき、理解すること、アウトプットし共有することでさらに深められる授業を創っていきたいと考えています。

教員からのメッセージ

家庭科の授業は、自立に必要な生活技術を身につけることはもちろん、一人ひとりが思い描く“幸せで豊かな家庭生活とは?”を考え実現していく学びの時間です。私たちも生徒のみなさんと一緒に、世界にあふれる様々な価値観に触れながら、日々学んでいます。実習を通して、自分らしい生活を、自分の力で仲間と共に創っていく楽しさを一緒に味わいましょう!

情報科

育成する力と教科指導

情報の授業では、情報リテラシー・自己表現力・論理的思考力・問題解決能力を主に育てています。現代社会においては、コンピューターの基本的な知識や操作はもちろんですが、あふれる情報の中から、必要かつ正確なものを見つけ出す力も不可欠です。そうした力、情報リテラシーは情報教育のベースとなる力です。その上で、自己表現力・論理的思考力・問題解決能力が求められます。コンピューターはあくまでもツールの1つです。そのため、三輪田学園の情報の授業は、ほとんどが実習で行っています。それは、情報スキルの向上こそが情報リテラシーを育てると考えているからです。

特徴のある授業

高校1年生の必修で行われる「情報Ⅰ」の授業では、4つの分野を行き来しながら、プログラムの作成やデータの分析などを身近な題材を例に繰り返し学びます。Officeはもちろん、画像・動画処理のほか、iPadを用いたプログラミング、さらにはMacbookを使用してのiPhoneアプリの開発も行っています。高校2年生では選択科目として「情報デザイン」の授業があります。デザインを意識した授業を展開しています。リーフレットの作成、ドキュメンタリー映像の作成、テーマに即したプレゼンテーションの実施など、社会人(大学生)になって、スグに役に立つスキル習得を目指します。

教員からのメッセージ

コンピューターは得意、不得意が大きく分かれる分野ですが、21世紀を生き抜くためには、ITスキルは不可欠です。とはいえ、コンピューターはあくまでも自己表現、データ分析、コミュニケーションのツールの1つに過ぎません。みなさんの自由な発想力やインスピレーションをより引き立て、クリエイティブな活動ができるよう、時代の変化に迅速かつ柔軟に対応し、共に学び続けたいと考えています。三輪田学園で時代を切り拓くクリエーターたちが育っていくこと願っています。