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【白熱する読書】読書サークルクラブ卒業生寄稿③

三輪田の風読書

三輪田の風読書

【白熱する読書】第3回。

こんにちは、読書サークルクラブ顧問が投稿しています。
この【白熱する読書】を投稿致しましたのは、まだcovid-19が蔓延する前のことでした。この企画は2019年度の三輪田祭での発表でした。その後すっかり「読書サークルクラブ」の投稿が途絶えてしまい、「あれはどうなったのか」と心配された方もいらっしゃったことと存じます。学園HPのクラブのページの投稿の仕方が変わったり、コロナ禍の授業や委員会・クラブ活動を模索する中で、すっかり続きを投稿するのが遅くなってしまったことをお詫び致します。

まもなく新年度がはじまります。あたらしい一歩を踏み出すときに、書物に心震わし、意見を交わすあの瞬間の最終回をお届け致します。

これまで三回にわたり、OG寄稿を読んでいただきありがとうございました。あくまで有志による寄稿なので、学年によって参加者の人数はまちまちですが、こうして卒業後20年近くたっても、彼女たちがあの日々を懐かしく想い出し、時に奮起し、涙し、笑い、時に支えられているのは、顧問として嬉しく、またありがたいことです。当時、ある高2の生徒が合宿の反省会で下級生にこんなことを言いました。

「一冊の物語を読んで、こんな風にみんなで真剣に議論するなんて、このクラブだからできることで、(他では、あるいは卒業したら)ないと思う。」

三輪田学園でも最も小さなクラブの一つである読書サークルクラブで、来年も活動する下級生を激励した言葉でした。白熱する読書は、白熱する議論でもあります。今日は活動日です。現在の部員が、これから、どんな白熱した読書会を繰り広げるのか、楽しみです。

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今回は、55~57回生の3人の寄稿を紹介します。

 

「先入観でものごとを選ばないこと」

 読サでの経験が大きいと感じるのは自分では選ばないジャンルのものでも挑戦するということだろう。
 文化祭に向け毎年グループに分かれて課題本を読み込み、作者の意図や登場人物たちの心情をとことん突き詰めていく作業は、好きなジャンルの本であれば積極的に取り組めても、苦手なジャンルの本であれば苦痛でしかない。

 ただ、苦手だと思っていたものでも部員と話をしていくうちに見方が変わり、好きに変化していくこともあったので、先入観だけで苦手や嫌いを決めるのは良くないと思うようになった。

 苦手な事に対して向き合う力をつけてくれたのは読サでの経験が大きいと振り返る。

M/T

旅行が趣味。最近47都道府県の観光名所巡りを始めました!まだまだ道のりは遠いですが、せめて日本の世界遺産は制覇したいです。

 

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「多種多様な価値観を知る」

 読サでは、中学1年〜高校3年生で課題図書についてディスカッションを行う。登場人物達の心情、背景を考慮しながら、テーマについて討論していく。意見対立時も、意見を押し通すのではなく、意見を整理し集約していくことで

論理的に物事を説明する

多様性の価値観を知る

バラバラな意見を集約し、テーマに沿わせる

卒業して思うことだが、友人達と卒業しても続く関係があるのは、時に討論し、時に共感するこの経験があるからではないかと思う。大人になると、親友を作るのも難しくなっていく。人とのコミュニケーションが難しい今世で、忘れられない体験である。現役生にとっても楽しい日々を願う。

M/Y

大学院では会計専攻。上場会社経理を退職後、現在持病療養のため専業主婦。ひとり旅で海外、留学など、旅とお肉が好き。

 

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「“読書”からの発展」

 今でも思うが“読書サークルクラブ”に入部して私の中の“読書”への概念が変わった。“独りで本の中に埋もれる事”から“内容を周りと分かち合う事”へと。様々な意見が飛び交い、受入れ、時には反論しあう“読書”とは白熱するものだと初めて思い知った。

その時の経験のお陰か就職活動や大学生時代のグループワークでも物怖じせず、周りの意見を聞き、自身の考えを述べ、まとめる作業を苦も無くこなせる様になっていたのは確かだ。三輪田時代には想像もできなかったが…。

最後に、普段手を出さないジャンルに挑戦させてくれた我らが読書サークルクラブがこれからも本好きの住処であることを願って。

T/M

諸々を経て賃貸不動産の本部事務に勤務中。趣味は食べる事と刺繍。趣味が高じて刺繍の民間資格取得。いつか先生として教えたいと夢想中。

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