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小さな習慣~終戦記念日によせて~

たま鑑(たまかがみ)

たま鑑(たまかがみ)

私には、子どもの頃から続けている小さな習慣があります。

それは、寝る前に翌日着る服や靴下を必ず揃えておくこと。

子どもの頃は、枕元に着る順番にたたんでおいたものです。

さすがに今はそこまではしませんが、でも翌日の着る物の準備は必ず前の晩に整えています。

これは母から厳しく言われて育ったため、いまだに続く習慣となりました。

母は寝る前に着る物を整えることについて、戦争中の話をよくしていました。

「私が子どもの頃は、夜中に空襲があるかもしれないと常に考えていた。女性がパジャマ姿で逃げまどうなど、とんでもない。

空襲がひどくなってからは、着替えずに寝ていたのよ、パジャマに着替えて寝たいなら、すぐ服を着られるように準備しておきなさい。」

母は昭和7年生まれでしたから、終戦の時は13才。

東京大空襲の時は浦和に疎開していたので難を逃れたけれど、3月10日の明け方、東京の空が真っ赤だったと話していました。

父は昭和5年生まれ、軍国少年だったので、あと少しで少年兵として志願するところだったと話していました。それを祖母が必死で止めたそうです。

父からも機銃掃射にあったときの恐怖や、東京大空襲の翌日の話など、何度か聞かされました。

それは私の誕生日が3月10日なので、おまえには伝える義務がある、という父からのメッセージだったと思っています。

今、父も母も亡くなって、自分の戦争体験を話してくださる方もどんどん少なくなっています。

今、私たちはあたりまえのように平和な生活を享受していますが、これがあたりまえでない国や地域はまだまだ世界中にあります。

目前のコロナ禍にばかり目を奪われないで、今日は、私たちの平和は本物か?を考える1日にしたいと思います。